2025/10/26-桜美林大学戦

日時 2025年10月26日(日) 11:00KO 場所 アミノバイタルフィールド

◯東京大学20-7桜美林大学●

  1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
東大 3 10 7 0 20
桜美林 0 0 7 0 7

 

関東1部リーグTOP8第6節。冷え込みが日に日に増す中、ここまで3勝2敗と好調のWARRIORSは、全日本大学選手権進出に向けてプライドのかかった負けられない戦いを迎える。
【1Q】
桜美林大学のキックで試合開始。転がったキックに対し3年QB#12安田(開成)が落ち着いたリターンを見せ自陣35yd付近よりオフェンス開始。東京大学のファーストプレー、洗練されたオプションプレーにより4年RB#24米田(西大和学園)がビッグゲイン。桜美林大学のディフェンスはロスタックルなどを決めるも3年QB#3田中(灘)から3年WR#13山﨑(長崎県立佐世保北)へのパス、意表を突いたQB#3田中のランでテンポよくエンドゾーンへ迫って行く。3rd down & 10と追い込まれた東大オフェンスは3年TE#83神田(泰)(六甲学院)へのパスを通すも1st down更新とはならずフィールドゴール(FG)を選択する。しかしここは安定感のある、4年DB#21舟本(栄光学園)がしっかりと決めきり先制点をあげる。(東大3-0桜美林)
2年TE#82西田(東大寺学園)の滞空時間の長いキックを3年WR#86古屋(山梨県立甲府第一)と4年LB#20劉(サレジオ学院)がタックルを決め自陣20ydからのディフェンスとなる。この日圧倒的なパフォーマンスを見せた3年インサイド DLコンビ3年DL#9天摩(西大和学園)、3年DL#97福永(東海)がロスを押し上げLB#20劉がナイスタックルを決める。3年LB#88門岡(駒場東邦)と4年DL#48椿野(兵庫県立神戸)の2連続ロスタックルにより3 & outに抑える。続くオフェンスではQB#3田中のラン、RB#24米田のオープンのランでコンスタントに進めたところで第1Q終了。(東大3-0桜美林)
【2Q】
第2Q開始直後、OL、RB陣の完璧なパスプロテクションを受けたQB#3田中は主将4年TE#34太田(大阪星光学院)へと投げ込み順調に敵陣へとボールを進めていく。2年OL#69大和(海城)と4年OL#78町井(開成)の芸術のようなダブルチームや副将4年OL#75黒川(雄)(灘)の気迫のこもったブロックによりインサイドのランを、3年RB#44寅丸(駒場東邦)や4年WR#7鮎澤(聖光学院)、OL#75黒川(雄)の完璧なオープンブロックによりアウトサイドのランをコンスタントに進めていきFG圏内へとボールを進める。Goal to 15ydと迫った2nd down、完全にDBを振り切ったTE#34太田がボールをキャッチしタッチダウン(TD)!トライフォーポイント(TFP)も成功させ、桜美林を引き離す。(東大10-0桜美林)
TE#82西田のキックをキャッチした桜美林リターナーに対しWARRIORS屈指のヒット狂LB#20劉がブロッカーもろとも串刺しタックルを決め、自陣25yd付近からのディフェンスとする。続くディフェンスでは2年生からの試合出場経験を活かした4年DB#26松下(聖光学院)がブロッカーを2人かわしてタックル。4年DB#41坪坂(石川県立金沢泉丘)の相手OLを吹き飛ばすヒットや、LB#20劉のナイスタックルにより桜美林を3 & outに抑える。
自陣深くからとなったオフェンスはRB#24米田のオープンラン、ランプレーに上がったLBの裏をつくTE#83神田(泰)へのパスが決まり自陣45yd付近に迫ると、TE#34太田による巧みな駆け引きにより相手の反則を引き出し敵陣へと侵入していく。RB#24米田のオープンランは個人技で桜美林ディフェンスを剥がしロングゲインとなる。続けてゲインしていたオープンランのプレーを止められるも、今度は4年RB#37井上(晴)(大分県立大分上野丘)のインサイドのラン、オープンランフェイクのQB#3田中のカウンターなど巧みなプレーコールにより桜美林ディフェンスに的を絞らせないオフェンスを展開して行く。しかし、1st down 更新には至らず、FGを選択。ここはきっちりDB#21舟本が決め、さらに点差を突き離す。(東大13-0桜美林)
第2Q残り時間28秒、ここを無失点に抑えたい東大ディフェンスは入部わずか7ヶ月の新兵器を投入し、ビッグプレーが生まれる。1年LB#65武田(健)(東京都市大学付属)はファーストプレー、野生の嗅覚を活かし桜美林WRをスーパータックル!続くプレーでもDB、LBのナイスカバーやDLのパスラッシュにより前半を無失点で切り抜ける。(東大13-0桜美林)
【3Q】
後半開始のキックオフカバーでは2年LB#11武田(亮)(渋谷教育学園渋谷)がブロッカーをなぎ倒しリターナーへタックルを浴びせる。続くディフェンスでは相手の特殊なフォーメーションに苦戦し、俊足を活かした3年DB#19原(甲陽学院)のナイスパシュートやDB#41坪坂のセーブTDタックルで一発TDは免れるもロングゲインを許してしまう。その後もショートパスや、インサイドのランでごりごりエンドゾーンに接近し、最後は桜美林オフェンスの息の合ったパスプレーによりTDを許してしまう。(東大13-7桜美林)
キックオフリターンでは2年LB#18坂本(東京都立青山)のナイスブロックをうまく使ったWR#13山﨑が自陣35yd付近までリターンする。続くオフェンスでは桜美林ディフェンスの手薄なところをうまくつくQB#3田中とRB#24米田のオプションオフェンス、3年OL#71水野(麻布)のブロックをうまく使ったRB#37井上(晴)のインサイドのランで危なげなくボールを進めていく。3年OL#70福本(甲陽学院)のブロックを活かしたQB#3田中はディフェンスを振り払いTD目前へと迫る。Goal to 1ydというところでOL#69大和とQB#3田中のアンストッパブルなスニークでTD!TFPも成功し、さらに点差を広げた。(東大20-7桜美林)
キックオフカバーではタックルに定評のあるDB#35里井(西大和学園)がきっちり仕留める。このシリーズファーストプレー、桜美林のスクリーンプレーによりロングゲインを許してしまう。しかし続くプレーでは2年DB#28伊藤(渋谷教育学園渋谷)のタックルや、3年DB#1近江(大阪府立天王寺)の十八番QBタックル、LB#88門岡のブロッカーを突き抜けるタックルなどにより桜美林オフェンスを追い込んだところで第3Q終了。(東大20-7桜美林)
【4Q】
3 & outに抑えて迎えたFGブロック。ブロックの申し子3年DL#90吉松(大阪星光学院)のラッシュが惜しくも間に合わずFG成功かと思われたが、桜美林の反則により合計15ydの罰退を得、このシリーズをパントに抑える。
自陣5ydからのドライブとなった東大オフェンスは早速、RB#24米田のロングゲインにより敵陣へと侵入していく。続くプレーでも4年生コンビOL#75黒川(雄)とOL#78町井のブロックをうまく使ったRB#44寅丸はディフェンスをはがし、ボールをFG圏内まで運ぶロングゲインを見せる。さらに次のプレーではOL#78町井、TE#34太田、WR#7鮎澤の4年生トリオのブロックにより切り開かれた広漠なフィールドをRB#24米田が駆け抜け、Goal to 8ydまで進める。ここまでわずか3プレーで87ydゲインと順調に進んできた東大オフェンスであったが、続くプレーで桜美林ディフェンスのビッグタックルによりファンブルを喫してしまい攻撃権を奪われる。
試合時間残り9:15とまだまだ逆転の目がある桜美林オフェンスは猛攻を仕掛けてくる。4年DL#2田所(浅野)の桜美林RBの走路を狭めるヒットやLB#88門岡によるナイスタックルがあるもショートパスやインサイドのランプレーでじわりじわりと進まれていく。しかし要所でDB#1近江のパスカットや、DB#28伊藤のパスカバーで4th down & 10まで追い込む。TDを取らなければならない桜美林オフェンスはここでギャンブルを選択する。ブリッツに入ったLB#20劉が桜美林QBにプレッシャーと恐怖を与え、パス失敗となり攻撃権を取り返す。
ここでディフェンスが粘った甲斐があり、残り時間は4:07となっていた。ここからはTDを取ることよりも時間を使い切り相手に攻撃権を与えずに終わりたいオフェンスはインサイドのランを中心に攻めていく。OL#70福本のダイブレーンをこじ開ける青天ヒットを皮切りに、OL陣のブロックがロスを押し上げそこをRB#37井上(晴)が重戦車のごとく押し進めていく。迎えた4th down & inch、インサイドのプレーにかけてきたDLを冷静に見極めたQB#3田中のキープにより1st down を更新。リーグ戦4勝目となる勝利を収めた。
時間を含めたゲームコントロールをし、実質わずか5回の攻撃で4回の得点、2TDを決めたオフェンスと、粘り強く桜美林オフェンスをコントロールし1TDに留めたディフェンス、常にいいフィールドポジションを与え続けたキックと全てが噛み合った危なげない試合であった一方で後半の入りの悪さやターンオーバーなど課題をうまく見出せた実りのある試合でもあった。
次戦の明治戦は2025年WARRIORSの命運を握るリーグ最終戦となる。勝てば全日本大学選手権進出。負ければ日本一の夢は潰える。2週間でさらに磨きをかけ強く速くなったWARRIORSにご期待いただきたい。

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