2006/09/30-日本体育大学戦

日時 9月30日 13:30 Kick Off

場所 アミノバイタルフィールド

●東京大学 24―35 日本体育大学◯

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
東京大 7 6 0 11 24
日体大 7 14 7 7 35

Game Report

一橋大学・筑波大学を強力なランニングオフェンスで連破し、慶応大学と並んでAブロック優勝の最短距離にいる強豪日体大を相手の第三戦。一方の東大は明治戦・慶応戦と二連敗し、優勝戦線に踏み止まるにはどうしても負けられない大事な一戦。
両者の戦いはウォリアーズ史上有数の死闘を演じた2001関東大 学選手権の準決勝(35-27で日体大の勝利)、大雨の2003リーグ戦(22-3で日体 大の勝利) 以来であるが、前節の慶応戦の惨敗の悔しさをバネに、以下のように死闘を繰り広 げた。

[1Q]東大キッカー#21神戸(4年)のキックで試合開始。
自陣19ヤードからの日体大攻撃はQB#9藤田の2回連続のショートパスで自陣35ydでFDを獲得。東大は2回のランを殆どノーゲインで止めたが、3th-7でQB#9藤田から日体大一の俊足WR#19新垣へのロングパスが決まり、東大陣20ydまで攻め込まれる。2回のランで5yd前進された後、3th-5でまたもパスを決められ、東大陣3yd。最後はエースRB#4濱田に中央を突かれて日体大は先制のTD。PATも決まり0-7。(4:28)
いやなムードの中、自陣27ydからの東大1stプレーでビッグプレー炸裂。プロ Iからのオプションプレーで、QB#8長尾(3年)に対して日体大DLがハードに来たところをTB#33前田(4年)にピッチ。OL・WR陣の好ブロックもあり、そのまま長躯73ydの一発TD。キッカー#1原藤(2年)のPATも決まり、あっという間に同点7-7。(4:55)
キックオフ時の東大反則もあり自陣45ydから始まった日体大2ndシリーズは、FDを許さずパントに追い込む。パント時の反則もあり東大は自陣9ydから2ndシリーズ開始。QBハードの日体大守備に対してTB#33前田とTB#32吉田(3年)への左右のオプションピッチが23yd、14ydの好ゲインを生み、敵陣40ydまで攻め込む。TB#33前田とQB#8長尾のランで4th-shortとなり、東大は迷わずにギャンブル選択するも、TB#32吉田のランは阻まれ、ここで攻守交替。

[2Q]自陣30ydからの日体大3rdシリーズ。
東大守備は2回連続で3thダウンまで追い込む等健闘するも、ショートパス・オプション・ドロー等の多彩な日体大攻撃に9プレー70ydのTDドライブを許す。PATも決まり7-14。(3:25)
日体大の反則で蹴り直しとなったKORで、俊足リターナー#35今川(4年)が自陣48ydまで好リターン。東大は徹底的なラン攻撃を繰り返し、TB#32吉田、FB#39瀬戸(4年)、QB#8長尾が中央・オープンへと好ゲインを繰り返し、敵陣22ydでFD。1stダウンでFB#39瀬戸の力強い17yd中央ランが飛び出すが、プレー終了後の反則で15yd罰退。いやなムードになりかけたが、3th-5でQB#8長尾のブーツレッグランで敵陣10ydでFD。FB#39瀬戸が2回中央を突いて迎えた3th-5で、TB#32吉田がオプションピッチを走りきりTD。PATはスナップ悪く失敗し13-14。(9:05)
この流れで前半残り3分弱を乗り切り、東大攻撃で始まる後半シリーズで一気に逆転を狙いたいところだったが、自陣42ydからの日体大攻撃でラン・パスでテンポ良く前進を許し、東大陣22ydまで攻め込まれる。QB#9藤田からピッチされたRB#4濱田がエンドゾーン内のWRへTDパスを投じたスペシャルプレーを東大DB陣は成功させず、3th-4まで追い込むも、最後はヒッチパスを受けた俊足WR#19新垣が16ydを走りきりTD。PATも決まり13-21。(残り1:07)
自陣26ydからの東大攻撃はFB#39瀬戸の19ydラン、QB#8長尾の15ydランでFDを重ね、敵陣40ydまで攻め込むも、ここで前半終了。

[3Q]日体大キックオフにより後半開始。
リターンであまりゲインできず、ホールディングの反則もあり東大は自陣10ydから1stシリーズ。TE#80三品(3年)の好パスレシーブで1回FDを獲得するが、その後QB#8長尾からのイージーパスは成功せず、結局パント。
#97生川の好パントにより日体大は1stシリーズは自陣32ydから開始。東大守備は3回3thダウンまで追い込む等健闘するも、絶好のインターセプトチャンスを生かせず、逆にショートパスと多彩なランプレーで日体大にテンポ良く前進を許し、13プレー68ydのTDドライブを許す。PATも決まり13-28。(7:59)
前回のキックオフで大きくリターンされた日体大は今回からゴロキック・スクイーズキックで対応。自陣10ydからの東大2ndシリーズだったが、QB#8長尾→WR#19森田(2年)への13ydパスと日体大の2回の反則(パーソナルファール、パスインターフェア)で自陣48ydまで前進。ここでQB#8長尾→WR#19森田への見事な42ydパスが決まり、敵陣10ydでFD。

[4Q]絶好の反撃チャンスだったが、日体大守備が良く踏ん張り4th-5まで追い込まれ、東大はFGトライを選択。キッカー#1原藤のキックは見事に決まり16-28。(0:44)
逆転勝利に向けてTD2本差を跳ね返す必要のある東大は、前節の慶応戦で2回成功したオンサイドキックを選択したが、残念ながら不成功。敵陣44ydと絶好のフィールドポジションで攻撃権を獲得した日体大に対して、DE#97生川(3年)のナイスタックルもあり3th-9まで追い込み、QB#9藤田からWR#22尾花へ投じられたロングパスも東大DB陣が競り合い、このピンチを凌いだかに見えたが、WR#22尾花が東大陣10ydで見事にキャッチ。最後はRB#4濱田が中央を走りきり、日体大はこの日5本目のTD。PATも決まり16-35。(2:08)
日体大のゴロキックをまたもリターンできず、東大は自陣9ydと深い位置からの反撃開始。QB#8長尾の18ydオプションキープ等自陣36でFDを獲得し、更にQB#8長尾からWR#19森田へのパス成功でFDを重ねて敵陣47ydまで進むも、最後は日体大にパスインターセプトされ、攻守交替。しかし、東大は逆転勝利に対する闘志が一向に衰えず、OLB#3鬼頭(4年)やILB#92中野(3年)の好タックルで日体大にゲインを許さず、3th-10まで追い込み、更にDL陣の強烈なQBへのプレッシャーでファンブルを誘い、敵陣42ydで見事にリカバー。
このチャンスに、東大攻撃は息を吹き返し、WR#35今川のパス捕球後の見事なランで敵陣21ydでFD獲得。QB#8長尾の好走、日体大の反則等でゴール前2ydまで進み、最後はTB#32吉田が中央突破してTD。PATは2点を狙い、QB#8長尾はサックされかけ倒れかけながらも執念でTE#81杵多(2年)へのパスを成功させ、24-35。(8:15)
東大は再度オンサイドキックを狙うも失敗し、日体大は自陣49ydから攻撃開始。時間消費を狙った日体大は6回連続の中央ランを繰り返し、何とかパントに追い込み、残り時間13秒で東大は自陣7ydから最後の攻撃開始。QB#8長尾→WR#35今川、WR#19森田へのパスが連続して成功し、自陣34ydまで前進したところで、無念のタイムアップ。

東大は、攻撃面では強豪日体大を大きく上回る獲得ヤードを上げる等、前節の不振から立ち直り、また守備面でも慶応戦での課題を克服しつつあり、強力な日体大ランアタックに対して一定の成果を発揮することができたが、最後まで試合のモメンタムを引き寄せることができず、悔しい無念の三連敗となった。しかし、この試合で見せた勝利への飽くなき執念・最後まで衰えぬ士気と前節以降の攻撃・守備の成長ぶりに、観戦したOB・ファン全員が残り4試合の勝利を確信して家路に着いたことは論を待たないであろう。

前の記事

2006/09/17-慶應義塾大学戦

次の記事

2006/10/08-立教大学戦