2010/9/26-一橋大学戦

日時  9月26日 17:15 Kick Off

場所 大井埠頭中央海浜公園第2球技場

◯東京大学 35 ― 21 一橋大学●

1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
東京大 7 14 0 14 35
一橋大 7 0 7 7 21

Game Report

初戦敗戦のショックから立ち直り、第2戦の関東学院大戦では最後まで集中力を切らすことなく熾烈なオフェンス合戦を制したウォリアーズ。
第3戦の相手は一橋大。目標であるブロック優勝・クラッシュボウル出場を果たすためには、今試合も絶対に負けられない一戦。
冷たい小雨混じりの大井第2球技場で気迫に満ちた熱い戦いが始まった。

【1Q】一橋大のキックオフにより試合開始。一橋大の早い潰しでリターンできず、東大1stシリーズは自陣15ydから。
オプションピッチ・キープで殆どゲインできず3d-8となるも、QB#16郷原(4年)からTE#34梅田(4年)へのパスが見事に決まり、自陣35ydへ。一橋大のオフサイドの反則で1st-5となり、順調な滑り出しと思ったのも束の間、 スナップ時にファンブルし、一橋大がリカバー/攻守交代。

ターンオーバーにより東大陣35ydで攻撃権を手にした一橋大1stシリーズ。
1stプレーで、一橋大はいきなりスペシャルプレー。センターからのダイレクトスナップを受けたRBからピッチを受けたQBがロングパス。パス失敗で事なきを得るも、次プレーの11ydパスを通され、ゴール前24yd。3rd-インチまで耐えるも、オフタックルプレーでゲインされ、ゴール前9yd。最後はTDパスを通されて、一橋大が先制。(4:32)

一橋大ロングキックをキャッチした#32安達(4年)がサイドライン際を好リターン。東大2ndシリーズは自陣32ydから。
2nd-12となり嫌な雰囲気となるも、QB#16郷原からWR#27久世(2年)への17ydフェイクパスが見事に決まり、自陣47ydへ。嬉しい今季初キャッチの#27久世は、続くオプションピッチでは189cmの長身を 活かしたストライドの大きなランで疾走、敵陣34ydへ。
更にヒッチパスを受けたWR#7今井(2年)が素早い身のこなしで快走。一気にゴール前5ydへ。最後はエンドゾーンでフリーになったWR#27久世へのフェイクパスが決まりTD。#23大津(2年)のTFPも決まり、7-7の同点。(8:08)
将来のエースWRを担う#7今井と#27久世の堂々としたプレーと#16郷原の落ち着いたクォーターバッキングが光るシリーズであった。

東大ゴロキックを受けた一橋大2ndシリーズは自陣42ydから。
ランプレーに3rd-4まで粘るもパスを通されて東大陣40ydでFD献上。カウンターランはロスタックルし損ねて6ydゲインを許すも、オプションキープには何とかFDを阻止して3rd-インチ。
しかし、スイープで大きくゲインされ、ゴール前22ydへ。更にオプションピッチでもロスし損ねて6ydゲイン。

【2Q】ずるずると前進を許しているウォリアーズ。今シリーズもTDを奪われて再逆転されてしまうのか。
しかし、ここで値千金の超ビッグプレー炸裂!!
東大DL陣の厳しいパスラッシュを受けて一橋大QBが投じたサイドラインパスに対して、素早い反応でWRの前に入ったCB#3安部(4年)がインターセプト。そのまま長躯90ydのリターンタッチダウン。アスリート#3安部の苦労と努力、そして4年生としての意地が生み出したプレーであり、試合の流れを大きく変えたスーパープレーであった。#23大津のTFPも決まり、14-7。(0:50)

東大#89三上のサイドラインを割りそうなキックはラッキーバウンドでタッチバック。一橋大3rdシリーズは自陣20ydから。
QBキープとスクランブルでFDを奪われ、自陣32ydへ。DL#55松永(4年)とDL#92畑(4年)のコンビネーションでQBサックをする等、3rd-8まで追い込むも、結局パスを通されて自陣46ydへ。3rd-インチのパワープレーを渾身のディフェンスで阻止し、4th-インチ/パント。

ゴール前で果敢にパントキャッチした#19池内(4年)が14ydの好リターンを魅せ、東大3rdシリーズは自陣20ydから。
まずはQB#16郷原からWR#89三上への13ydフェイクパスが成功し、自陣33yd。続くオプションピッチではWR陣の好ブロックもあり、RB#32安達が爆走し、一気にハーフラインへ。
更にRB#32安達がパワーオフタックルで好走し、敵陣35ydへ。QB#16郷原が2回連続のオプションキープでゴール前21ydとテンポの良い攻撃は続く。
RB#32安達がドローから快走し、ゴール前9ydへ。
最後はいぶし銀の好プレーヤーであるFB#4小西(4年)が相手タックルを物ともせず、ダイブからの力強い2nd・3rdエフォートでTDラン。ラン・パス織り交ぜた多彩な攻撃による、見事なTDドライブであった。成功率100%の#23大津のTFPも勿論決まり、21-7と突き放す。(残り1:35)

ゴロキックを受けた一橋大最後の攻撃は自陣40ydから。
3rd-1に追い込むも、ヒッチパスからのRACを許し、東大陣43ydへ。一発TDパスを狙う一橋攻撃に対して、DB陣が完璧にWRをカバーし、2回連続でスクランブルに追い込み、3rd-5。
投じたパスはCB#21大坪(4年)がナイスカット。4th-5となったが、一橋大は教科書に忠実にパントを選択。

最後に東大が2プレー行ったところで前半終了。

【3Q】東大のキックオフにより後半開始。#34梅田と#28寿松木(4年)の突っ込み良く、一橋大1stシリーズは自陣39ydから。
ドローには2ydしか許さず、DLのプレッシャー厳しい中で苦し紛れに投じられたパスは、CB#3安部がもう少しで2回目のインターセプトとなるパスカット。3rd-8まで追い込むも、パス成功を許して東大陣48ydへ。更にオプションピッチ・キープで東大陣34ydへ。
QBキープの動作から反転して投じられたショートパスにはタックルミスでRACを許し、スイープではロングゲインされて、あっという間にゴール前4yd。このピンチにダイブでTDを許し、後半開始早々21-14と1本差。(3:45)
怒涛の一橋大攻撃を全く止められず、この後の展開に不安がよぎるシリーズであった。

すぐに点差を広げたいウォリアーズ。しかし、リターナーのキャッチミスもあり、東大1stシリーズはポジション悪く自陣9ydから。
3rd-4となるも、RB#32安達のオプションピッチでギリギリFD獲得。QB#16郷原がハンドオフフェイクから好キープランを魅せて、自陣32ydへ。更に、WR#7今井へのパスが成功し、自陣44ydへ。
前半同様に快調なオフェンスは今シリーズもTDを挙げるのか。しかし、・・・一橋大のブリッツが大当たりしハンドオフは2ydロス、スクリーンはパスカット、更にもう一度ブリッツ大当たりによるQBサック。
結局4th-19となり、今試合初めてのパント。モメンタムは追手の一橋大に傾く。

自陣33ydで攻撃権を手にした一橋大2ndシリーズ。
3rd-8をパス成功で乗り切られて自陣48ydへ。5ydスイープの後、ダイレクトスナップを受けたRBが中央を突いてロングゲイン。一気に東大陣37ydへ。更にカウンターランでゴール前26yd。

【4Q】しかし、ここで東大守備陣も踏ん張る。パス失敗後のオプションキープにはゲインを許さずヒッチパスも5yd前進に留め、4th-5。勢いづく一橋大はFGトライではなく、あくまでもTD狙い。
この勝負所で相手WRが敵ながら天晴れのスーパーキャッチ、ゴール前10ydへ。一橋大ホールディングの反則で1st-17となるも、最後はエンドゾーンでフリーになったWRへのTDパスが決まり、21-21の同点。(3:15)

2シリーズ連続で一橋大攻撃を全く止められず、前半の2本差から同点に持ち込まれたウォリアーズ。自慢のハイパーオフェンスを炸裂して、悪い流れを断ち切りたいところ。
しかし、東大2ndシリーズもポジション悪く自陣25ydから。
2nd-10でQB#16郷原が右へ流れてTE#34梅田へ15ydフェイクパス。これが見事に成功し、自陣40ydでFD更新。3rd-2まで追い込まれるが、QB#16郷原がQBキープでギリギリのFDを獲得。
6ydスクランブルの後、FB#4小西のパワフルなダイブにより敵陣37ydでFD。一気に畳みかけたいウォリアーズ。
期待に応えて、WR#19池内への16ydフェイクパス成功し、ゴール前21yd。このチャンスに、この試合大活躍のRB#32安達がオプションピッチから、OL・WR陣の献身的で完璧なブロックで開いたホールを駆け抜け、最後は自慢の快足を飛ばして嬉しい嬉しい再び突き放すTD。
安定感抜群の#23大津のTFPも決まり、28-21。(残り4:52)

東大キックオフカバーはまあまあの出来で、一橋大3rdシリーズは自陣30ydから。
残り時間は十分あり。このシリーズを止めるか、TDを奪われ再度同点にされるか、最大の勝負ポイント。リバース・スクリーンでテンポ良く各5yd前進され、自陣40ydへ。いやなムードが漂う。
しかし、東大ディフェンス陣が良く踏ん張る。スペシャルプレーのフリーフリッカー失敗の後、ダイブを1ydゲインに留めて3rd-9。激しいパスラッシュにより、パス失敗させ、4th-9。
最後はDL#55松永(4年)の好ラッシュ等でパス失敗させて、一橋大攻撃を断ち切る。

残り時間2分半、敵陣41ydで攻撃権を手にした東大。息を吹き返した東大ハイパーオフェンスの勢いは止まらない。
RB#32安達の中央ランはOL陣の力強いブロックに守られ、11ydゲイン。続いてRB#32安達は中央から好デイライトランを魅せ、ゴール前15ydへ。
残り時間1分を切ってQB#16郷原のオプションキープでゴール前4ydへ。FB#小西のダイブ、QB#16郷原のキープで時間を使いながら確実に前進。最後はエンドゾーンまでボール1個分の位置からFB#4小西が飛び込み、残り時間11秒でこの日2本目のTDを挙げ、#23大津のTFPも成功して35-21。

一橋大最後のプレーをDL#92畑がQBサックに仕留めて、ゲームセット。
壮絶な戦いの末、チーム一丸となって戦ったウォリアーズが今季2勝目を挙げた瞬間であった。

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